バリューチェーンを機能させる キーパーソン マーチャンダイザーという仕事

提供元:カイタックインターナショナル

2017.03.24

マーチャンダイザー(MD)という職種は、担当する商品群にたいして、全ての責任を持つ商品担当者。さまざまな部署との関わりも多いため、バリューチェーンに深く関わり、引っ張っていく役目も持っている。営業部に所属するMDである3人に、カイタックインターナショナルにおいてのMDの役割などを伺った。

カイタックインターナショナル マーチャンダイザー 谷口望さん

カイタックインターナショナルの 広範囲にわたる営業の仕事

——MDという職業について伺う前に、皆さんが所属している営業部というものから伺っても良いでしょうか。カイタックインターナショナルにおける営業さんというのはどういう仕事なんでしょう?

谷口望(以降、谷口):うちの営業は、他のアパレルの営業とはちょっと違っていて、ただ売るだけで終わるものではないんです。もちろん、商談などをして卸先などに商品を売っていくというのが業務ではあるんですが、自社のブランドをエンドユーザーさんにどういう形で届けていくのか、という所までやるのが営業の仕事です。

——具体的にはどういうことをするんですか?

平井崇貴(以降、平井):普通の営業だと、小売店のバイヤーさんと商談をして展開を決めるところまでで終わりというのが多いんですが、うちの場合はその先に、販売員さん相手の商品説明会をしたり、プレス相手に、PR戦略を提案したり、そういう所までフォローします。

岡田将佳(以降、岡田):バイヤーさんに展示会に来てもらって、商談するところまでは一緒なんですが、うちの場合はそこからさらに踏み込んで、実際に売ってくれる販売員さんが、いかに売りやすくなるかまで考えます。感覚としては、僕らも販売員の一員という感じですね。

カイタックインターナショナル マーチャンダイザー 岡田将佳さん

——それって、バリューチェーンが、他社まで繋がっているということに近いですよね。そこまでしている会社って、卸しとしては珍しいんじゃないですか?

岡田:卸し、というのに限って言えば、うちだけじゃないでしょうか。

谷口:うちのバリューチェーンと、得意先さんのバリューチェーンを繋ぐ役割もしている感じです。そういう意味でも、普通の営業とはかなり違っていると思います。

カイタックインターナショナル マーチャンダイザー 平井崇貴さん

ディレクター的要素も強い MDという役割

——みなさんは営業部に所属しているマーチャンダイザー(MD)なんですよね? MDの仕事というのはどういうものなんでしょう?

岡田:アパレル業界のMDというと、いろんな意味が含まれてくると思うんですが、うちで言うMDは、営業と企画のつなぎ目の役割が強いかもしれません。ブランドの責任者として、企画、PR、営業といったすべてのことを把握しなければいけない立場ですね。

平井:仕事の流れとしては、MDがまず構成案として、このブランドは次のシーズン、こういう構成で、売上はこうやってとっていきたいというものを、企画に出します。企画の人間がその枠に沿って提案してくれたものをチェックして、一緒に企画会議を重ねていきます。そこで、固めた方針を今度はプレスに伝えてPR方針も打ち合わせる。さらには営業と販売の方針を決めたりもします。

——かなり広範囲ですね。他のブランドで言うところのディレクターの役割に近いかもしれませんね。

谷口:僕のイメージとしては、工場、企画、生産管理、営業、プレスといったバリューチェーンがあった時に、その中にいつつも、その全体をマネージメントするという感じです。

——ちゃんとバリューチェーンが機能しているかチェックする役割?

谷口:あくまでもイメージですけどね。

バリューチェーンは 根拠と自信を与えてくれる

——みなさんはバリューチェーンのキーポジションにいると思うんですが、意識を切り替えた当初は混乱などはなかったんですか?

岡田:バリューチェーンは、どこかが切れてしまったら、当然繋がらなくなってしまうものなので、そのあたりの理解度のバラつきを無くすまでは、結構苦労しました。それまでは、個々がバラバラに動いていたわけですからね。それを変えようとしてもすんなりとは行きません。ただ、バリューチェーンのお陰で、それまでの、自分の部署のことさえ考えていれば良いという考えがなくなってきて、他部署への気配りもできるようになってきた。それも組織が強くなるためには重要でした。

——いろいろお話伺っていて思うんですが、バリューチェーンというのは、労力としてはかなり増える印象があります。例えば今までは売って終わりだったものが、その後のケアまでする必要がある。それでもなおかつ、バリューチェーンを重要視することによって良かったと個人的に思うことはありますか?

平井:個々の仕事の内容自体が変わっているわけではないんです。ただ、それが今までは個々でバラバラにやっていたから、非効率的だったりはしました。それがバリューチェーンによってうまく連携が取れるようになってより効率的になったんです。だから、労力というものはさほど増えてはいないんですね。

谷口:気持ちの上でもバリューチェーンによって楽になりましたね。例えば、納期に遅れそうなものがあったとして、それに営業が気付く前に、例えば生産管理の方から「あそこの納期はどうなってるの?」と言ってくれたりする。そういう風にみんなが補填し合えるようになってきたのは、バリューチェーンのお陰だと思います。企画に関しても、いまでは他人事じゃないわけです。バリューチェーンによって積極的に関わることによって、自分が納得できる、営業としても売りやすい商品ができてくる。だから、いろんな所から情報を吸い上げて、それを企画にフィードバックすることも、あまり苦にはならないですね。

岡田:ただ、はじまった当初は、自分の中にそういう考えもなかったから、辛いこともあったかな。

平井:いままでは、企画になにか意見を言うにしても、それは感覚的なものでしかなかったわけです。でも、今ではセールスアドバイザー(注:卸先の声を拾い上げる為に社内で新設されたポジション。販売応援業務も兼ねる。)を通して店舗の販売員さんたちなどから、積極的に情報を集めて、それを分析します。そうすると、そこに根拠が出てくるんですね。やはりそういう裏付けみたいなものがある状態で言う意見と、そうじゃない感覚的なものでは、前者のほうが圧倒的に説得力がある。だから、前より自分の仕事に自信が持てるようにもなりました。

岡田:バリューチェーンがあるから、強い連帯感も生まれます。だから、目標を達成した時の充実感は以前よりも確実に増している気がしますね。

——情報を集めて分析するのもMDさんの仕事なんですよね。要はバリューチェーンのキーとも言える根拠を作る。ものすごく責任重大ですね。

岡田:もう、ドキドキしっぱなしですよ(笑)

——今後MDとして「こうしていきたい」というものがあれば教えていただけますか?

谷口:もっと顧客の方々との連携は強めていきたいとは思います。

平井:それからデータ集めと、その分析の精度を上げていくこと。

岡田:あとは、うちのファンじゃない人をどう取り込んでいくかの戦略も必要ですね。今はエンドユーザーさんの意見は、セールスアドバイザーを通じて販売員の人から聞くくらいしか方法がないんですが、もっとダイレクトな声を聞ける仕組みみたいなものが作れたら良いですよね。

文:櫻井卓  写真:林孝典

第1話
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