バリュー・チェーンと店舗で得られる“生の声”の融合

提供元:カイタックインターナショナル

2017.03.28

カイタックインターナショナルのマーケティング戦略の柱である「バリュー・チェーン(価値連鎖)」。その理念は会社の中だけの話ではなく、実際にお客様に商品を売る店舗においても実践されている。今回はその最前線の役目を担うセールスアドバイザーの田村美穂さんと、店舗スタッフの永峰麻衣さんに現場での難しさや、そのやりがいなどを伺った。

伊勢丹新宿店のジーンズ売場 販売スタッフ 永峰麻衣さん

お客様の“生の声”を現場から吸い上げる

——まず、永峰さんはどちらの店舗で働いているのですか?

永峰麻衣(以降、永峰):私は伊勢丹新宿店のジーンズ売場で販売スタッフとして働いています。伊勢丹は10年ぐらい前から働いていて、始めは別のブランドを担当していたのですが、去年から自社ブランドすべてを担当しています。

——田村さんがセールスアドバイザーという役職に就いたのはいつごろですか?

田村美穂(以降、田村):2013年からなので4年目です。私がセールスアドバイザーになったころには経営塾はもう始まっていて、「こういった内容の仕事をしてほしい」と伝えられたのですが、「これからみんなで作り上げていってほしい」とも言われていて…最初は本当に手探りでした。

——現場サイドとしては、「バリュー・チェーン(価値連鎖)」の理念だったり、経営塾での話が下りてきたときは最初どのような印象を受けましたか?

永峰:正直…あまりピンとこなかったです(笑)。私はほかのアパレル会社にいたこともあるのですが、こういう取り組みは初めてでした。ただ1年、2年経って結果が数字として現れてきたときに、「この考え方とこの考え方が結びついてくるんだ!」と実感できるようになりました。

——経営塾が始まる前と後で、何か変わった点はありますか?

永峰:経営塾が始まる前は「商品を売る、数字をつくる」のが販売の仕事、という認識が私の中にもありました。ただしバリュー・チェーンという理念に向かってみんなで取り組んでいくにつれて、現場サイドでもただ「商品を売る、数字をつくる」だけではダメなんだ、という風に意識も変化していきました。

——店舗スタッフとセールスアドバイザーは、どのような形で連携を取って仕事を進めているのですか?

田村:まずセールスアドバイザーは、現場でお客様と接しているスタッフの“生の声”を会社へ届ける役目があります。日本全国の店舗を訪れて、「このシーズンで一番売れている商品は何ですか?」「この商品は動きが悪いですけど、どのような点に問題があると思いますか?」といったことをヒアリングします。それは永峰さんのように同じ会社の人がいる店舗から、卸先の店舗までさまざまです。卸先の場合は、オブラートに包みながらも核心を突いた聞き方をしなければいけない難しさがあります。あとはすべての店舗においてですが、お客様がどのようなライフスタイルを好むのか、どのようなモノにお金を使っているのかなど、時には少し踏み込んだテーマでヒアリングすることも求められます。

永峰:店舗側としてもそのような形で聞かれることが増えていくにつれて、「何人のお客様がそのように言っているのか」といったデータ的な部分も含めて…田村さんが困らないような伝え方を意識しています(笑)。

田村:永峰さんからはいつも精度の高い回答をいただけるので、とても助かっています(笑)。

カイタックインターナショナル セールスアドバイザー 田村美穂さん

大切なのは流行と伝えるべき情報の見極め

——加賀副社長のインタビューを拝見して「ファッションが予測不能なものではなく、しっかりとしたロジックがあるから売れていく」といった言葉が印象的でした。それを現場レベルで実践するテクニックはありますか?

永峰:個人的にはやっぱりお客様ひとりひとりの接客を通じて、丁寧に意見を吸い上げていくしかないと思います。お店のスタッフには会社が課題としている部分があったら「接客のときに重点的にヒアリングしてみて」と伝えたりして、そこで得られた情報を私がまとめるようにしています。

——最初はバリュー・チェーンという理念を理解するのに時間がかかったと思いますが、それが自分の中で“腑に落ちた瞬間”はありましたか?

田村:具体的にこのとき…というのは難しいのですが、店舗スタッフの意見を企画や営業に伝えて、それを経た商品が店頭に並び、販売しているスタッフから「今回のこれ、すごいいいです!」とか、または「すごい売りやすくなりました!」などと言われたときはやってきてよかったなと思いました。そういったときに「これがバリュー・チェーンか!」となりましたね。

永峰:私もこのときというのは難しいですが、個人的にいま働いている店舗がジーンズの売場としては日本一ということもあり、歴史を守っていかなければいけないという責任を日々感じています。やはりファッション業界はトレンドの移り変わりも早いです。ただ一時的に流行に乗っかってその商品を出しても短期的な数字になってしまいますし、会社の理念と離れてしまう可能性もあります。経営塾が始まってからは、そこをしっかり見極めて意見を吸い上げるように心掛けています

——その見極めのポイントはありますか?

永峰:トレンドが半年で終わるものなのか、1年、2年続くものなのか…なかなか難しいところですが、それをしっかり判断することだと思います。

田村:セールスアドバイザーとしては、何でもかんでも意見を吸い上げればいい…というものではないということが大切です。局地的な意見ばかり吸い上げても偏ってしまいますし、全国的に見て意見をならしたときに、伝えるべきものをしっかりと会社に伝えるようにしています。

会社の理念+現場の声で日本一のブランドへ

——いまとなってはバリュー・チェーンの仕組みをだいぶ理解できましたか?

田村:自分なりに…セールスアドバイザーとして噛み砕いた形で理解させていただいています!(笑)

永峰:いまでも日々勉強しながらですね。ただし、お客様の声もしっかり聞いて、会社の理念と現場の声、その両方を大事にするようにしています。やっぱり対面接客でのコミュニケーションを通してでしか得られない情報があるので、そこは私たちの強みとして継続していきたいと思っています。

田村:そこから得られた情報をしっかりと会社に伝え、フィードバックするのがセールスアドバイザーの役目だと思いますし、私としては「店舗のみんながどうやったら一番売りやすいか」ということを一番に考えるようにしています。

——バリュー・チェーンを学び、それを現場レベルで実践した結果が業績にも現れていますし、やはりそこにはしっかりとしたコミュニケーションがその根本にはあるのだと感じました。ここからさらに改善していきたい点や、今後の目標などがありましたら教えてください。

田村:セールスアドバイザーは数字責任を負わない情報収集係といった役割なのですが、全国を回ってそれぞれの店舗の特色をわかっているので、それぞれに合ったより精度の高い仕組みをつくっていき、数字面でもアプローチができるようにしてきたいです。あと目標は…もっと永峰さんと飲みに行くことですかね(笑)。

永峰:いつでも(笑)。店舗スタッフは常にお客様が目の前にいるので、意識していないとただ商品を売るだけになってしまいます。なので私も含めてスタッフ全員が、会社の理念を常に意識しながら仕事に取り組めば、数字は後からついてくることだと思います。また、接客を通じて現場の意見を吸い上げることが私たちの役目なので、田村さんも言っていた精度の高い情報を伝えることで、店頭によりよい商品をラインナップし、それらをお客様に届ける…その結果、私たちの自社ブランドを日本一にできればと思っています。

文:中村勇次  写真:林孝典

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