「健康長寿社会の実現」を目指す埼玉県の一大プロジェクトをサポート
利用者目線を追求するドコモ・ヘルスケア株式会社の挑戦

提供元:ドコモ・ヘルスケア株式会社

2017.04.24

からだデータと連携した健康アドバイスなどのヘルスケアサービスを、個人・法人のお客様向けに展開するドコモ・ヘルスケア株式会社。医療費増大や、健康寿命と平均寿命のギャップといった社会的な問題を抱える日本において、今、注目を浴びている企業のひとつである。今回、同社がサポートする相手は埼玉県。「健康長寿社会の実現」を目指す埼玉県のビッグプロジェクト「埼玉県コバトン健康マイレージ」について、同社ソリューション事業部の松田高明さんと戸田伸一さんに伺った。

ドコモ・ヘルスケア ソリューション事業部 松田高明さん  戸田伸一さん

「健康長寿社会の実現」を目指す埼玉県の一大プロジェクトとは

「健康マイレージ」とは、特定健診の受診やウォーキング、スポーツなど住民自身による健康増進の取り組みに対して、自治体がポイント制度などでインセンティブを用意し、地域ぐるみで健康づくりを推進する仕組みで、近年多くの自治体や保険者などが取り入れ始めている。

この「埼玉県コバトン健康マイレージ」は、サービスの制度やシステムといった基本部分を埼玉県が構築し、県内の各市町村や事業者、保険者に向けて提供するというもので、各市町村などがそれぞれの住民や加入者、社員に向けて実施する。

都道府県が市町村などを後援するだけでなく、サービス基盤まで準備して提供するスキームはこの「埼玉県コバトン健康マイレージ」が全国で初めてのケースとなり、注目を集めている。

埼玉県がサービス基盤を構築することで、県内の各市町村などは健康マイレージへの取り組みが容易になり、県を挙げた健康増進が可能になるというわけだ。

具体的にはウォーキングや健康診断などへの参加によりポイントを貯め、獲得したポイントに応じた特典を受けることができる、ICT(Information Communication Technology 情報伝達技術)を駆使した健康づくりの一大プロジェクトである。

このプロジェクトの企画・開発・運用を手掛けるのが、ドコモ・ヘルスケアである。同社の健康づくりにおける大規模なサービスの構築と運営には大きな期待が寄せられている。

「私たちは今まで、個人のお客様向けにリストバンド型活動量計など様々な健康機器と連携するヘルスケアアプリの提供をして参りましたので、歩数や体重、血圧といったからだデータを蓄積する非常に高度な健康データプラットフォームを有しています。このプラットフォームを活用し、「埼玉県コバトン健康マイレージ」のシステム基盤をつくりました。住民のみなさんが安心・安全にポイントを貯めて健康増進につながるような仕組みを構築しています。」(松田さん)

スマホ活用で“健康無関心層”を取り込む、ドコモ・ヘルスケアならではの提案

2017年4月から本格的に始動する同プロジェクトは、埼玉県にある63の市町村のうち、25市町村と全国健康保険協会(協会けんぽ)埼玉支部他3団体と3事業者が参加し、平成31年度までに50以上の自治体が参加の意向を示している。書類の郵送やWebサイトで申し込みを行った参加者に対して市町村などが歩数計やリストバンド型活動量計「ムーヴバンド」を配布、参加者は公共施設やドコモショップをはじめとする地域店舗に設置される専用の情報端末に歩数計などをかざして歩数データを読み取らせることができる。ウォーキングの歩数や運動教室への参加、特定検診の受診といった取り組みに応じて、参加者はポイントを獲得し、そのポイントに応じて抽選で地域店のクーポン券や特産品などが特典とされる予定だ。そしてこれらのインセンティブのほか、さらなる利用者拡大と継続利用の工夫も考えられていると松田さんは語る。

「健康増進の働き掛けは国を挙げての取り組みです。具体的な目標は、医療費を適性なレベルにすることと、健康寿命を延ばすこと。健康にあまり関心のない“無関心層”が多いと言われている20代〜50代の青壮年の方々を、いかに取り込むかが課題ですね。

例えばいくら歩数でポイントが貯まると言っても、若い方には歩数計を持ち歩くことに抵抗がある人も多いでしょう。ですから歩数の計測はご自分のスマートフォンや弊社のウェアラブル端末(ムーヴバンド)でも出来るようにし、個人の生活スタイルや好みに応じられるよう選択肢を用意しています。

次に、地域マップを生かしたSNS風のコンテンツや、いろいろな切り口の歩数ランキングなど、ICTで徹底的に楽しめる仕掛けをつくっています。

さらに若い方にもマイレージの特典に魅力を感じてもらえるよう、広域の共通ポイントであるdポイントを特典の一つとして導入しています。これらのアイデアによって、青壮年期層の参加拡大も見込まれ、楽しみながら続けていただける住民の方が増えるのではないかと期待しています。」(松田さん)

楽しくなくては続かない。その仕掛けのすべて

健康づくりには継続が欠かせない。そこには続けたくなるような動機付けや使いやすさ、そして何より楽しさが求められる。本プロジェクトではICTの活用を積極的に進めており、どこを切り取っても楽しい仕掛けが用意されている。開発担当は、以前ゲーム業界で活躍していた戸田さん。独自のノウハウを生かした開発内容を説明してくれた。 「楽しくないと何事も続かないですよね。まず、“歩数が増える楽しさってなんだろう?”ということを考えました。歩数を送信する楽しみ、記録する楽しみ、みんなと共有できる楽しみ、成果がわかる楽しみと、それぞれのステップに工夫を凝らしました。」(戸田さん)

さらに埼玉県のマスコット、コバトンの親しみやすさに目をつけ、楽しさのポイントを置いている。

「埼玉県のマスコットであるコバトンを活用し、埼玉県ならではの世界観を表現したいと考えました。コバトンというキャラクターの魅力は様々なところで活かせます。例えばスマートフォンアプリの歩数送信ボタンを押すと、歩数に応じてコバトンがてくてく歩くかわいい仕草を見せてくれます。また、スマートフォンアプリだけでなく、街に設置されているタブレット端末でも、歩数計からのデータ送信中には「コバトンを探せ」という頭の体操ができるミニゲームで楽しさを演出しています。」(戸田さん)

また、参加者が楽しさを発見し、それを共有できるようなコンテンツも開発している。

「地図上に自分が歩いた足跡を記録できたり、地元の写真を投稿して利用者同士で共有し、自分の投稿写真に“いいね”が押されることで、ポイントがさらに獲得できる仕組みを作っています。

また、歩数のランキングの種類にはかなりこだわりました。何千人、何万人もが参加する歩数ランキングだと、上位は1日に数万歩を歩くような人達ばかりで、1日数千歩程度の人は継続するモチベーションが上がらなくなってしまいます。そこで利用者の歩数レベルに応じたリーグ制のランキングを用意することで、平均歩数の近い人と競い合い、誰でもリーグ内で1位を目指せるようにしました。そのほかにも、年代別、性別のランキング、市内でのランキング、市町村対抗で平均歩数を争うランキング、会社と市町村の団体対抗戦ランキングなど、たくさんのランキングを活用し、みんなで競い合いを楽しめる仕組みを創れたことは特長的な開発だと自信を持って言えますね。」(戸田さん)

健康づくりから広がる未来の可能性

スタートしたばかりの「埼玉県コバトン健康マイレージ」。このプロジェクトにかける思いや、今後の目標について聞いた。

「今回のような大掛かりなプロジェクトは多くの方々の協力で成り立っていますので、地域住民の利用者に喜んで使っていただけることが何よりです。利用者はそこに住んでいる方すべてですから、参加される住民の方はもちろん、タブレット端末を設置いただくお店などにもトラブルが起こらないよう、細心の注意を払っています。関連するすべての住民の方への配慮を忘れず、細かなフォローができるようにしていきたいと考えています。

また、こういう仕事をしていると残念ながら健康をなくしてしまった人の話を耳にすることも多々あります。やはり健康はお金では買えないもの。健康増進のサービスを少しでも楽しんでいただけたら嬉しいですね。そして、みなさんの健康づくりの習慣化に貢献できるように、いろいろな自治体をはじめ地域の店舗や事業者さんとコラボレーションを行っていきたいと思っています。」(松田さん)

「皆さんが楽しく参加している間に、いつの間にか歩数が増加できるサービスを創りました。1年後、2年後、住民の方が使って良かったなとか、たくさん歩くようになったよ、健康を意識するようになったよ、という声をいただけると嬉しいですね。また、住民の方のご利用状況を見て行きながら、さらにサービスを進化させたいと考えています。今後もご利用いただいている方のニーズを見逃さないよう、楽しさを追求しつつ、社会的課題を解決できるサービスに昇華させて行きます。」(戸田さん)

最後に、「埼玉県コバトン健康マイレージ」のさまざまなコンテンツから、観光誘致など地域活性化への発展を示唆した松田さん。健康というすべての原動力になる大切な土台を築き上げられる仕組みが備わったドコモ・ヘルスケア株式会社の試みには、たくさんの可能性を引き出す力がある。健康づくり支援という事業は、未来の日本を活気づける道しるべを示してくれるだろう。

文:杉田直子  写真:山田敦士

ドコモ・ヘルスケア

代表者: 和泉 正幸
URL: http://www.d-healthcare.co.jp/
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概要: 身体・健康・医療に関わるデータを管理・活用・共有する
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