「乱戦」が生まれている今は、チャレンジャーに有利な時代 広告クリエイター・ GO三浦の挑戦

日本AMD株式会社

予期せず訪れたコロナ禍はリモートワークをはじめとした3密を伴わない労働環境への対応や感染リスクに備えた事業の見直しなど、ビジネスにも急速な変化をもたらしている。多くの企業がこの激震に直面していることは言うまでもないが、そうした中においても挑戦を続け、強い事業を創り、成長している企業もある。そうした中で「AMD Ryzen™ PRO プロセッサー」などの超高性能プロセッサーで企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を支えるAMDは、革新・牽引・実行力を企業文化に持ち、「Driven spirit(挑戦する人)」 で突き進む経営者に着目。この厳しい状況下で新しいことに挑戦する経営者が、どのようなマインドで事業を推進しているかに迫る。

今回はクリエイティブの力をベースに広告・PRを中心とした幅広い業界の革新に挑むThe Breakthrough Company GOの三浦崇宏代表にインタビュー。広告業界では、IT技術の発展によりクリエイティブ表現の幅が広がっているが、その中で三浦氏がどのような挑戦をしているのか。またコロナ渦で働き方が変わり、コンテンツの制作環境も変わってきている中で、IT業界にどんなことを期待しているのかなどを伺った。

「ライフ・イズ・コンテンツ」の精神で初年度から年商5億を達成

——三浦さんは2017年に博報堂から独立され、電通出身の福本龍馬さんと、The Breakthrough Company GO(以下、GO)を設立されました。GOでは「事業クリエイティブ」と「サクセスシェアリング」を中心に据え、既存の広告代理店のビジネスモデルを覆す事業を展開されています。これまでの道のりはご自身の著書やnoteの中でも書かれていますが、どんな挑戦がしたくて起業という道を選んだのか、改めて簡単にお聞かせいただけますか。

三浦氏
「GOは『クリエイティブを産業として確立する』をミッションに掲げる企業で、僕の挑戦もそこに通じています。広告産業って、全体を合わせれば7兆円規模の産業なんですが、この中でもっとクリエイターが活躍できる市場を作っていきたい。例えば、カフェを作るにしてもクリエイティブの力が必要だし、オフィスを作るのにもクリエイティブの力が必要。さらには学校を作るのにもクリエイティブの力が必要とされるような、クリエイティブの社会的価値を上げていくことが目標です」
——3人で始められたGOもわずか4年でスタッフの数は30名を越え、広告業界でも注目株の企業に成長しました。この4年を振り返ってみて、ここまでで最も苦しい局面はどこでしたか。

三浦氏
「苦しいと思ったことはほとんどないですが、悔しいと思うことはたくさんあります。常に満足できたことはないですし、まだ国民的ヒットと呼べるものを生み出せたという実感がないので。ただ、1年目の記憶はほとんどありませんね。365日のうち休めたのは3日くらいで、毎日深夜に帰るのが当たり前の生活でしたから。1件100万円くらいの仕事を積み上げていって、福本とたった2人で1年目の売り上げが5億円くらい。会社員の頃も同じくらい働いてはいましたが、密度や量はまったく違いました。何となく覚えているのは、麻布十番の小さな雑居ビルに最初の事務所を借りて、そこで福本と『今日もよく生き延びたな』と二人でかすれた笑いをしながら、帰り道の成城石井でシャインマスカットを買って食べたことくらいです」

——他の人なら苦しいと感じる局面も、ある意味で楽しさに変えながら、目標に向かって挑戦し続けているんですね。

三浦氏
「そうですね。僕は『ライフ・イズ・コンテンツ』という言葉をよく使うんですけど、苦しいと思うようなことも、その苦しさを体験できているのは僕だけなんですよね。例えば、水泳選手に『どこが一番息苦しかったですか?』って聞かないでしょ。もともと自分で選んで苦しいことをしているわけですから。それと似ていて、自分の意思で自分が好きなことができていれば、苦しいと思うようなことも楽しさに変えられて、挑戦し続けることができるんだと思います」
——三浦さんも福本さんも一流の広告代理店で10年近いキャリアがあり、大きな仕事も多数経験されてきたと思います。そんな経験豊かなお二人でも手を抜かずに複数のプロジェクトを回してこられた原動力は何でしょう。

三浦氏
「まずは失敗が許されないということですね。会社員でまったく新しい企画をフルスイングで出して、たとえそれが大失敗しても社内に席は無くならないですよね。でも、僕らの場合、独立一発目からONE OK ROCKのキャンペーンをやらせてもらって、初年度から割とイキのいい存在と見られてきましたが、そうなると失敗した瞬間にものすごい勢いで悪い噂が広がると思うんですよ。だから、博報堂にいた頃はホームランを打たなきゃってプレッシャーが強かったけど、今はミスを出しちゃいけないってプレッシャーの方が強いです。失敗した瞬間に『GOって口だけなんだ』って言われてしまいますから。それは4期目を迎えた今も何も変わっていないです」

クリエイターという生き方を選んだ時点で満足も幸せもない

——GOが手がけられた仕事は国内外の広告賞を受賞し、世間の多くの人が知るコンテンツが多いです。その中でも独立されてから最初に手応えを感じたプロジェクトは何ですか。

三浦氏
「大きいものも小さいものも様々なものに関わらせていただいて、その中で一回一回チャレンジしているし、一回一回に学びがあるし、ちゃんと悔しい思いもしているので、どれかひとつを選ぶというのは難しいですね」
——先ほどから「悔しい」というワードが出ていますが、世間から高く評価されたような仕事でも常に悔しさは残るものでしょうか。

三浦氏
「悔しさは残りますね、いつも。あのお客さんにもっと丁寧な対応ができたんじゃないかとか、あの広告表現はもっとうまくできただろうとか、数え始めたら枚挙にいとまがありません。逆にそれがなくなったら終わりだと思いますし、『これが僕の最高傑作です』って言っている人を見ると幸せそうで羨ましいです。クリエイターという生き方を選んだ時点で一生後悔しながら生きていくと決めたようなもので、ずっと幸せにはなれないですから。天才じゃないんだから、満足することはないんです。もっと良いクリエイティブを生み出したいという挑戦が終わることはないですね」

日本人クリエイターの活躍の場を世界に広げていきたい

——GOと三浦さんが今新たにチャレンジされていることを教えてください。

三浦氏
「今はクリエイティブの領域を広げることに力を入れています。GOの仕事というと、皆さんまず始めに広告制作が頭に浮かぶと思うんですが、実は全体の2割くらいが企業の組織コンサルティングや店舗経営の改革だったりします。そうした取り組みを増やして、クリエイティブの力を使って今までとまったく違う領域の技術がどれだけ作れるかということが今の最も重要なチャレンジになっています。具体的には『クリエイティブ×ファイナンス』でスタートアップを支援するベンチャーキャピタル事業をやってみたり、『クリエイティブ×教育』でアカデミー事業を始めてみたり、いくつかの事業を実験的に展開しています」
——経営とプレーヤーを両立されている経営者は稀有だと思いますが、今後もその2つを両輪にしながら進まれていくのでしょうか。

三浦氏
「そうですね。そこには理由が3つあって、ひとつはクリエイティブというのが急速にルールの変わる世界だからです。例えばAIの普及でできることが増えたり、働き方改革によって表現の幅が変わったり、ダイバーシティやジェンダーの観点で昔なら通用する表現が炎上してしまったり。ものすごいスピードでルールがアップデートされるので、現場にいないと経営の方針が立てられないと思うんです。ふたつ目はクリエイティブのイノベーションというものは現場からでしか生まれないと考えているからです。学術的な研究ではなく、現場で企業やブランドの課題を真剣に解決しようとしたものが革新として横展開されていく世界なので、強いアイデア、強いイノベーションを生むためにも自分が現場にいることが大切だと思っています。もうひとつは単純に現場にいることが好きだからです。あえて言えば、僕はクリエイティブの仕事と経営の仕事を分けて考えたことはあまりなくて、GOという企業自体のクリエイティブディレクションをしているようなイメージを持っています」

——今後も様々な挑戦が続くと思いますが、『クリエイティブを産業として確立する』というミッションを掲げる中で、何が達成されればひとつの到達点になるとお考えでしょうか。

三浦氏
「まずは日本のクリエイターの年収を10倍にしたいです。弊社だけを見ても、これまでじゃ企業の宣伝部としか取引できなかったところが、今では事業部、広報部、経営企画室、人事部といろんなところと仕事ができるようになっていて、クリエイティブが入り込める領域の広がりを実感しています。国内企業にもまだまだクリエイターの活躍の場があると思っていますし、日本のクリエイターが世界に活躍の場を世界に広げていける可能性も十分にあると考えています」

「乱戦」が自然と生まれている今は、チャレンジャーにすごく有利な時代

——これからの社会では5Gの普及を筆頭にIT技術が一層発展し、クリエイティブの表現の幅がさらに広がります。そうした中で三浦さんが未来のIT環境に期待することはありますか。

三浦氏
「コスパみたいな考え方を捨てて、効率論に囚われすぎないで欲しいと思いますね。例えば、5Gが普及すると立体映像と通話できる時代が来るなんて言われていますが、コスパを考えたら声で話せれば十分で、立体映像なんていらないじゃないですか。でも、立体映像で話せたら、きっと面白いし嬉しい。だから、効率だけに走らず、テクノロジーの力を使って面白いもの、素敵なものがどんどん生まれていく。そんな環境になっていったらいいなと思います」

——また、コロナ渦において広告業界でもリモートワークが進み、コンテンツの制作環境にも変化が起きていると思いますが、アフターコロナの世界において、IT業界に期待をしていることはありますか。

三浦氏
「アフターコロナの世界では、間接的に接続されたデバイスや環境を通じて、コロナ前と同等か、それ以上のパフォーマンスを求められるようになってきています。このような前例のないニューノーマルなビジネス環境では、今まで以上にビジネスをアップデートしてくれる新たなITパートナーが必要です。革新・牽引・実行力といった企業文化を持ち、創業時から、大手となった今も変わらず常に挑戦をし続けているAMDはまさに、そのような存在じゃないかと確信しています。
——最後になりますが、こうした混沌とした時代の中で三浦さんのように挑戦を続ける若い経営者にメッセージをお願いします。

三浦氏
「僕は子供の頃から歴史小説が好きで、『キングダム』のような歴史漫画も読むんですけど、少人数の軍勢が大人数の軍勢を倒す時って、必ず乱戦に持ち込んでいるんです。陣形がしっかりしていたら、小さい方は大きい方に絶対に勝てないんですが、奇襲をかけて乱戦になれば勝ち目が生まれてくる。それで言うと、今ってコロナの影響もあって自動的に乱戦の状況が生まれているので、わざわざ乱戦を作る必要がなくなっている。今ほど一発逆転しやすい時代はないので、チャレンジャーにとってすごく有利な状況ではないでしょうか」

PROFILE

  • The Breakthrough Company GO 代表取締役 PR/CreativeDirector 三浦崇宏

    The Breakthrough Company GO 代表取締役 PR/CreativeDirector 三浦崇宏 The Breakthrough Company GO 代表取締役 PR/CreativeDirector。2007年 博報堂入社、マーケティング・PR・クリエイティブの3領域を経験、TBWA \HAKUHODOを経て2017年独立。「表現をつくるのではなく、現象を起こすのが仕事」が信条。CannesLions、PRアワードグランプリ、ACC TOKYO CREATIVITY AWORDS グランプリ/総務大臣賞など受賞多数。著書『言語化力(言葉にできれば人生は変わる)』(SBクリエイティブ)がAmazonのビジネス書ランキングで1位に。近著に『人脈なんてクソだ(変化の時代の生存戦略)』(ダイヤモンド社)。東京大学、早稲田大学、筑波大学などで講師実績あり。

2020年9月18日

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