135年以上の歴史を持ち、世界150ヵ国以上、400万社を超える顧客に対し、製品・ソリューションを提供するビルテクノロジー企業、ジョンソンコントロールズ株式会社。建物の快適性、省エネ、効率運用を可能にするビルオートメーションや空調冷熱機器、セキュリティシステムに強みを持ち、設計、施工、保守に至るまで、建物のライフサイクルに一貫して携わり続けている。
今年6月に日本法人設立50周年を迎える同社は、その歩みのなかで業界をリードする確かな技術力を磨き続け、誰もが知る大型複合施設や教育・文化施設を今日も支えている。こうした実績の源泉はどこから生み出され、ブランド力として発現しているのか――。現場の第一線で活躍する二人の社員にフォーカスし、これらの魅力に迫った。
【プロジェクトマネジャー】専門性の高さからくる難しささえ、やりがいに思える
――まずは、M.U.さんにお話を伺います。ジョンソンコントロールズで働こうと思ったきっかけを聞かせてください。
M.U.氏
「私は高等専門学校の建築学科で学びました。ものづくりに関心があったため、就職活動もこうした企業を中心に展開していました。ジョンソンコントロールズには卒業校の先輩が入社しており、「風通しが良く、仕事のしやすい環境」など、いろいろと話を聞かせてもらううちに自分も働いてみたいと思うようになりました。
入社後にはその先輩がいた横浜支店に配属され、現在も働いています。先輩の話のとおり、気さくな人の多い雰囲気の良い職場です。」
――プロジェクトマネジャー(以下、PM)として活躍されています。具体的な業務内容を教えてください。
M.U.氏
「PMは現場の最前線に立ち、受注プロジェクトのシステム構築から施工まで、全体を指揮する役割を担っています。現場には顧客である設備会社や設計事務所、建設会社をはじめ、我々のような専門会社が何十社と集結しています。こうした方たちとプロジェクトを進め、無事完工したときの達成感は非常に大きいです。
人間の体に例えると、自動制御や中央監視装置は脳や神経のようなもの。これらなくして快適な環境は実現できません。その分、専門性が高く、困難を極めることも多いのですが、それもまたPMのおもしろさ。現場で頼りにされるたび施主や現場のニーズを満たすべく精いっぱい努力しようと身の引き締まる思いです。」
――お仕事に携わるなかで、大変だったこと、苦労したことはありましたか。
M.U.氏
「入社当時、業務に必要不可欠な機械や電気設備といった知識を持ち合わせておらず、ほぼゼロから習得しなければならなかった点は、苦労したところです。ただ、技術研修をはじめとする会社の教育体制は充実しており、こうした機会を利用して自分の足りない部分を補ったり、先輩社員に教えを仰いだり、現場でお客様に積極的に質問したりしながら、不明点を打ち消す努力を続けてきました。ビルテクノロジーは日々進歩しており、最新の知識の習得やアップデートのための勉強はいまも欠かせません。」
会社がワン・チームとして支えてくれるから、個人として成長できる
――業界のリーディングカンパニーであるジョンソンコントロールズだからこそ、携われる仕事はありますか。また、企業文化について感じていることも聞かせてください。
M.U.氏
「大規模企業ならではの大きなプロジェクト、複雑難解なプロジェクトに携われる機会に恵まれています。この優位性の裏には諸先輩が築き上げてきた技術力があり、それを我々下の世代にもしっかり継承していくような体制がとられています。かくいう私も現在、みなとみらいの再開発プロジェクトを担当しています。横浜支店の歴史の中では、これまでに例を見ない規模のプロジェクトであり、当社が担当すると耳にした時から、ぜひとも参加したいと思っていました。このように自ら手を挙げれば、プロジェクトを任せてもらえるところは当社の誇れる企業文化だと感じます。希望次第で自分の能力以上の現場を任せてもらえますが、会社全体がワン・チームとなってバックアップしてくれるため、個人で仕事をしているという不安はなく、非常にやりがいを感じています。」
【フロントライナー】“当たり前”の徹底が求められる縁の下の力持ち
――続いてT.Y.さんにお話を伺います。T.Y.さんも新卒でのご入社ですが、やはりいろいろな企業をご覧になって、ジョンソンコントロールズへの入社を決めたのでしょうか。
T.Y.氏
「私は建設業界に絞って就職活動を進め、ゼネラルコントラクターをはじめとするさまざまな会社を検討しました。ジョンソンコントロールズへの入社を決めたのは、中央監視装置と呼ばれるビルの自動制御システムに感銘を受けたからです。人々が多くの時間を過ごす建物内の快適な環境を当たり前のように作り出せる技術のすばらしさに惹かれ、第一志望で入社しました。」
――入社以来、携わられているフロントライナー(以下、FL)の業務内容について教えてください。
T.Y.氏
「PMが施工した建物のアフターサービスを担っています。省エネ・省コストなど、ビル運営をよりよくするための提案、提案が通ったあとの施工も私の業務です。現在は、六本木にある二つの複合施設を担当しています。
省エネ、それに伴うコスト削減の実現は、当社が昔から持つ強みの一つです。近年は、DX、AIといったデジタルソリューションの提案・導入も担っており、お客様においても、いわゆるスマートビルへの関心が高まっています。これらの要望に応えていくうえで開発をはじめとする関連部門との連携は欠かせません。また、施工は協力会社とともに進めていくので、FLも社内外問わず多くの人とのかかわりの多い職種です。
『FL=何でもできる人』と捉えるお客様も多く、広く深い知識が必要ですが、お客様にご満足いただいている姿を目にした時は、大きな喜びを感じます。
大きい建物であればあるほど、空調が効いている、照明がつく、水道から水が出るといった“当たり前”の徹底が強く求められますが、こうしたインフラを当社の自動制御が支えていることは、大いに胸を張れる部分。表立って目立つ仕事ではありませんが、お客様からの「何も起きていないよ」という言葉を一番の褒め言葉にしつつ、業務に励んでいます。」
グローバル企業だからこそ感じられる、仕事のやりがい
――日々の業務においてグローバル企業であることを感じられる瞬間はありますか。
T.Y.氏
「海外で既に実績のある施工例を日本で取り扱う際、調査やヒアリングのために現地とコミュニケーションを取ることがあります。専門部署を介して行われることではありますが、プロジェクトの一員として携わることも多く、こうしたときにグローバル企業だな、と感じています。」
――ジョンソンコントロールズで働く意義ややりがいをどういうところに見出していますか。
T.Y.氏
「全世界で10万人以上が働くグローバルな企業であること、最先端のスマートビルに携われることは、当社ならでは。加えて、誰もが知るランドマーク的な施設の運営にかかわれる点も大きなやりがいです。たくさんの人が日々訪れる場所で自分の仕事や会社が役立っていることを実感でき、毎日がとても充実しています。」
自己実現を通して期待する、会社の未来とは
――ここからは、M.U.さん、T.Y.さんご一緒にお話を伺います。お二人からは、日々のお仕事に対する充実感がひしひしと伝わってきました。この思いのもと、今後の自分にどのような成長を促していきたいと考えていますか。それぞれのキャリアプランを聞かせてください。
M.U.氏
「当面は、現在担当しているプロジェクトを無事に完遂することが目標です。その後は、グローバルではすでに実績の多いセキュリティシステムの
施工にもに携わりたいと考えています。この分野は日本市場ではまだ実績は多くないのですが、たとえばセキュリティゲートの開錠と同時にかざされたIDの情報が読み込まれ自席の空調や照明が好みの設定で稼働し始める――といった制御が可能で、システム同士の親和性は実は高いんです。ビルオートメーションの知識を活かしつつ、こうした複雑な制御の構築にも積極的に挑戦したいと思っています。」
T.Y.氏
「私は、大きなプロジェクトやスマートビルの案件を一通り経験できたので、今後は後輩の育成に力を注げるリーダーを目指したいと考えています。
現場で働く社員は一人で業務を進めることが多く、またオフィスに常駐しているわけではありません。そのため、周囲に相談したいことがあるにも関わらず、抱え込んでしまっている後輩もいるようです。もっと気軽に、人や会社に頼ったり相談したりできるような雰囲気やマインドセットを広め、一人ひとりがますます意欲的に働ける職場をつくっていきたいです。」
――これらの目標を実現していくうえで、会社に期待したいことはありますか。
M.U.氏
「『変化に柔軟に対応する能力を磨きお客様の成功を支援し続けたい』『さすが、ジョンソンコントロールズだねと言ってくださる当社のファンを一人でも多く増やし続けたい』。従来の生活スタイルが突如として変わる時代にあると考える従業員は私以外にも多くいるはずです。会社には、最先端のソリューションを提供できる体制や従業員が活躍できる職場環境を、今まで以上にスピード感をもって整備することで応え続けて欲しいです。」
T.Y.氏
「海外研修を増やして欲しいですね。海外研修はグローバル企業ならではの利点。過去に参加させて頂きましたが、海外の施工現場や管理ビルを見ることは、大きな刺激になると同時に視野が広がります。日本のビルオートメーションの先端を走っていますが、海外では先行して次世代のシステムを使う例もあり、非常に勉強になります。そして、異国の地はリフレッシュもできる。「また仕事を頑張ろう」と気持ちがみなぎってくるので、こうした機会をたくさん作ってもらえればと思っています。」
――最後に、一緒に働きたい人物像を教えてください。
M.U.氏
「行動力、責任感に加え、向上心のもと自分としっかり向き合える人と仕事がしたいです。自分のミスは、自省したうえで成長に活かせるチャンスだと転換していくことが大切だと思っています。ピンチの時にその状況を楽しめる人は一緒に仕事をしていて楽しいですし、自分にとっても大きな刺激になると思います。」
T.Y.氏
「FLには、マルチに活躍できることが期待されています。そのため、いろいろなことに興味を持てる人、コミュニケーション能力の高い人、そして諦めない人が理想です。当たり前の環境を当たり前に提供するための特殊なプログラムや綿密に計算されたシステムに面白さを見いだせる人にとって、ジョンソンコントロールズはやりがいにあふれる職場になることでしょう。」
創業以来、数々のイノベーションとともに成長を続けてきたジョンソンコントロールズ。この歴史を支えてきたのは、第一線に立つ現場の従業員だ。世界に誇る最先端の技術のもと、顧客の成功に舞台裏から貢献し続けるその姿は、次の50年も変わらないものとして同社に存在し続けることだろう。
築き上げてきた技術力と最先端ソリューションを強みに、自らも現場の最前線で活躍したいと思った方は、ぜひ門戸を叩いてみてはいかがだろうか。