2019年4月8日

入社1年目から高い自由度と裁量を持って腕を磨く コンサルティングファーム「NTTデータ経営研究所」のワークスタイル

NTTデータ経営研究所

上流を手掛ける経営コンサルティングファームとして業界の中で高い知名度を誇る「NTTデータ経営研究所」。社名にNTTデータという大看板を冠するゆえ「大手通信関連企業の子会社」という印象を抱かれがちだが、実は親会社から独立した立ち位置で、高い自由度を持って活動している組織であることはあまり知られていない。現在、積極的に採用活動を行なっているということで、今回は人事部長の野々山 清氏に同社の風土やワークスタイル、求める人材像などを聞いた。

NTTデータの傘下でありながら高い独自性を保つコンサルティングファーム

ーーまずはNTTデータ経営研究所という企業の成り立ちから教えてください。


「NTTデータ経営研究所は1991年にNTTデータの100%出資により設立された経営コンサルティングファームです。当社では「新しい社会の姿を構想し、ともに『情報未来』を築く」をミッションとして掲げ、設立当初から調査研究、政策提言、戦略立案、業務改革など、数々のプロジェクトを通じて社会のニーズに応えてきました。外部からは、NTTデータ関連の案件が大半だと思われることが多いのですが、実際にはそうしたビジネスは全体の2、3割程度で、幹部クラスのコンサルタントも自社採用の社員で占めています。親会社から独立した組織でありながらビジネスパートナーのような関係でもあり、お互いのリソースやチャネルが必要な時は協力体制が築けるため、ある意味とても都合の良い立ち位置にあります」


ーーNTTデータ経営研究所が行うコンサルティング領域の特徴はどんなところにありますか。


「当社は、ビッグファームのようなシステム導入といったビジネスにはタッチしておらず、コンサルティングに特化している会社です。ここについても情報通信企業の関連企業ということでシステム開発まで受け持っていると思われがちなのですが、SI(システムインテグレーション)とOS(アウトソーシング)などはNTTデータの親会社の守備範囲であり、当社が扱うことはありません。また、業界は、官公庁や自治体をはじめとする公共分野、銀行や証券等の金融分野、製造業、通信業、サービス業、流通業等の法人分野など、幅広いクライアント層に、政策・戦略立案、業務構造改革、IT構想などのコンサルティングサービスを提供しています。また、テーマに関しても、脳科学、AI、IoT、ロボティックス、再生医療、Sports-Tech、SDGsなど多くの新しい領域に挑戦しています。したがって、300人ぐらいの会社にしては多岐に亘る分野を手掛けているファームだと思います。」
ーー野々山氏は外資系コンサルティングファーム出身と伺っていますが、そうした部分も転職するきっかけになったのですか?


「そうですね。前職で在籍していた外資系コンサルティングファームでは製造業を担当し、サプライチェーンに関するシステム構想から導入・運用までをサポートするプロジェクトが多かったので、ひとつの案件に対して上流工程に3ヶ月、下流工程に1年半かけるような携わり方でした。それはそれで充実してはいましたが、徐々に経営課題に対してシステム導入に縛られずにコンサルティングできるプロジェクトを志向しはじめ、当時まだ設立間もなかった当社に移りました」

官と民、両方のプロジェクトを一人のコンサルタントが担当

ーー御社は官公庁にも助言を行うシンクタンク系コンサルティングファームとしても高い業界認知がありますね。


「確かに、官と民、両方のコンサルティングを受け持っているのも当社の特徴です。年度によって少し割合が異なりますが、外販業務のうち半分程度が官公庁など行政組織の案件です。両方のコンサルティングを行う企業は他にもありますが、当社は業界別に組織を切っていないため、それぞれのテーマ領域における専門性を武器に官と民の案件を各コンサルタントが横断的に関わっているのが他社にはあまり例がない特徴的な部分だと思います。」


ーー一人のコンサルタントが官と民両方の案件関わることのメリットはどんなところにありますか。


「同じコンサルティングファームであっても官と民とで担当部門が違えば、双方が連携してシナジーを生むのはなかなか難しいことだと思います。それに対して一人のコンサルタントが両方に携わっていれば、双方で得た知見やノウハウを戦略の中に有効的に活かすことが可能です。

例えば、民間の課題やニーズを知った上で官公庁のサポートができますし、民間企業に対しては新しい社会政策をスピーディーに理解した提案が可能になります。我々はこうした官と民の循環を「Social and Business Cycle」と呼び、事業コンセプトとして各ユニットで実践しています。」


ーー産業が複雑化する昨今、御社の業務にも何か変化は起きていますか。


「かつては政策や戦略の計画立案で終わりというプロジェクトが多数ありましたが、現在はそれに続く実行支援まで携わることが増えています。ここでいう実行支援というのは、戦略をさらに具体的なプランに落とし込んで実行するようなサポートです。例えば、新規事業の戦略を立案した後に、サービス開発、マーケティング活動、営業ツール作成、会社設立支援といった事業の実践に近い部分をお手伝いするようなケースです。」
ーー直近5年ぐらいで売上高が倍増していると聞いていますが、こうした業績好調の要因はどんなところにあるとお考えですか。


「ひとつは環境、医療といった社会政策の重要課題にしっかりコミットしてきた結果だと思います。2つ目は法人分野の強化が挙げられます。ハイクラス人材の採用にも積極的に取り組み、結果として顧客基盤も得意技も広がりが出てきています。そして、もうひとつ大きいのは、脳科学、AI(人工知能)、ロボティクス、再生医療といった新たな領域にチャレンジを行なってきたことです。

従来から着々と進めてきた取り組みへのニーズの高まりと新領域の花が開いてきたという両方が大きい印象ですね。」


ーーそうした新たな取り組みは、若手社員の中からも生まれているのでしょうか?


「主に若手・中堅がチャレンジできる場として2年前から「社長プロジェクト」という取り組みをスタートしました。これは毎年春に有志が社長にプレゼンを行い、通過したものを一年かけて育てていくという取り組みです。過去2回ともに20近い提案があり、入社数年の若手社員も積極的に取り組んでいます。」

新卒採用も中途採用も「長く働き続けられる企業」に

ーー御社では現在、積極的な採用活動を行われていますが、新卒社員・中途社員の比率はどのくらいでしょうか。また、人材の活用に対する御社の姿勢を教えてください。


「新卒採用と中途採用の比率は2:8の割合で中途採用の方が多いです。
コンサルティング業界というのは人の流動性が高く、全体的に帰属意識が薄い業界かもしれません。しかし、当社はもともとUp or Outの会社ではなく、新卒採用の方も中途採用の方もできるだけ長く働き続けて欲しいと考えており、実力主義でありながら一人一人の強みを生かした人材活用を行っています」


ーー経営コンサルタントというと毎日の業務がハードという印象がありますが、働きやすさという面ではどんな環境づくりを行われていますか。
「確かにコンサルタントという職業は忙しくて当たり前というのが昔からの印象でしたが、社会的な要請もあり、業界全体で労働環境の改善が進みつつあります。

当社でも2年前に働き方改革を行い、IT環境、オフィスレイアウト、テレワークを中心とした制度を刷新しました。特にその中でもクライアントやチームメンバーに迷惑をかけない範囲でテレワークを推奨したり、都内に30ヶ所程度あるサテライトオフィス契約を結び、自由に利用できる環境を設けたことなどは社内でも高い評判を呼んでいます。実際にトータル労働時間は徐々に減少していますし、一定の残業が発生したとしても個々人に高い自由度と裁量が与えられているので業務に臨むモチベーションは高いと感じます」

実践と学びを併行し、早い段階で成熟したコンサルタントに

ーー御社では採用後、どのようなステップでコンサルティングのノウハウを習得していくのでしょうか。


「中途採用の場合、入社後すぐにプロジェクトに加わってもらいます。未経験者の場合はリサーチや議事録作りが最初の主なタスクとなるケースが多いですが、入社後、早いうちに戦力化が求められる環境ではあると思います。もちろん実践と併行して教育の機会も充実しており、コンサル基礎スキルに関する一通りの集合研修プログラムと個々の都合に合わせて受講できるeラーニングを豊富に用意しています。そのほかに各ユニットで用意されている育成プログラムもあります」


ーー研修プログラムとeラーニングでは具体的にどのようなことを学べるのでしょうか。


「集合研修プログラムでは、内外の専門家が講師となり、ロジカルシンキング、リサーチ、インタビュー、アンケート、ライティング、プレゼンテーションなど、コンサルティングに必要な基礎能力を磨いています。平日の夜間や土曜日を中心に開催され、必須の講義は就業時間に組み込まれています。それに対してeラーニングは、マーケティングや会計といったファンクション的な講座も含めて200コース以上のプログラムを用意しています」
ーーとてもチャレンジングな環境である一方で新人のうちは戸惑うことも多そうですが、精神面でのサポートなども行われているのでしょうか。


「中途採用でも8割くらいはコンサル未経験者で、異業種で成功体験を得たような方でも初めは戸惑うこともあります。そういう場合の相談役として、入社後半年間は一人一人にメンター役の先輩社員を付けています。メンターには人事部から期間中2度のアンケートを依頼し、何か気になる点があればユニット長に相談したり、メンターが本人を食事に連れ出すなどして心のケアを怠らないようにしています」


ーー若手のうちから活躍できる場面が多そうですね。


「そうですね。他社では入社してプロジェクトの成果物作成に向けたプロダクション業務に集中する期間が長いと思いますが、当社では若いうちからセールスやマーケティング(新しいコンサルテーマの発掘、情報発信)に取り組むことを奨励しています。コンサルタントの専門性に永遠に通用するものはなく、時代に合わせて常にリフレッシュしていくことが重要です。

当社ではマーケティング・セールス・プロダクションを「走・攻・守」と呼び、3拍子揃った人材に早く育って欲しいと考えています。なかには20代のうちに書籍を出版した若手もおり、意欲的な人がやりたいことを早い段階で実現できる会社です」


ーー最後に、御社が求める人材について教えてください。


「当社は極めて自由な会社なので、その自由度を最大限に活用できる、積極性と自律性がある人が向いていると思います。もうひとつは世の中の変化に対応できるマインド。既存の枠組みの中できちんとやるというだけでなく、いくつもアイデアを出しながら常に果敢に取り組み、新しいチャレンジを楽しめる方を求めています」
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