ランチ難民の救世主! パナソニックがベンチャー企業と提案するIoT時代の「オフィス置き弁」とは?

パナソニック アプライアンス社が推進する新規事業創出プロジェクト「Game Changer Catapult」(以下GCカタパルト)。その旗手となる戦略テーマは、多忙なビジネスパーソンにリーズナブルで健康志向の弁当を提供する「Bento @ your office」だ。食のプラットフォームを構築するべく立ち上げられた同プロジェクトについて、主要メンバー3名に話を聞いた。

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拡大する弁当市場が抱える課題

ビジネスパーソンにとって、お昼休みは束の間のリフレッシュタイム。しかしランチタイムのオフィス街を見回せば、そこには長蛇の列をつくる飲食店ばかり。つい手軽なコンビニ弁当に手を伸ばしてしまった経験をもつ方も多いのではないだろうか。

そんな「ランチ難民」の悩みを解消すべく、パナソニック アプライアンス社は、昨年10月にオフィスの置き弁プロジェクト「Bento @ your office」を立ち上げた。オフィスに据え置きされている冷蔵庫に後付けするだけで導入できるという手軽さに加え、スマートロック機能とスマートペイメント機能、さらには冷蔵庫の稼働モニタリング機能を兼ね備える彼らのプロダクトは、まさにIoT時代の「オフィス置き弁」といえる。

GCカタパルト事業開発リーダーの真鍋馨さんが、プロジェクトの起こりを振り返る。

真鍋「グローバルなトレンドとしての健康志向の高まりや、企業側が福利厚生の一環としてヘルシーなランチを提供し始めている実態などもあり、弁当市場は世界規模で大きな伸びを見せています。 しかし、国内で提供されているオフィス置き弁サービスに目を向けてみると、IoT化されていないために、お金を支払わずに弁当を持ち帰ってしまう事例があったり、温度状況などがモニタリングできていなかったりと、課題が少なくありません。そこで私たちは、スマートロック機能、スマートペイメント機能、冷蔵庫の稼動モニタリング機能の3つの機能を併せ持つIoTプラットフォームこそが、現代の弁当市場に求められているものだと考えました」

家電メーカーが置き弁サービス対応のソリューションを提供するとあれば、まずはIoT機能をもつ冷蔵庫の開発に踏み出しそうなものだが、真鍋さんはその発想にこそ既存のサービスがスケールしない原因があると語る。

真鍋「置き弁の導入を検討する企業からすれば、50万円、100万円もする専用IoT冷蔵庫をポンと購入するのはリスキーでしょう。初期投資がかさめば、それだけ投資回収は困難になりますし、これではサービスがスケールしていきません。だからこそ私たちは、据え置きの冷蔵庫に後付けできるプロダクトを開発することにしました」

家族が抱える問題を解決したい 健康志向の弁当にかける思い

「Bento @ your office」が提供するのは、完全無添加の健康志向な弁当のみ。素材にこだわるベンチャー企業の㈱AIVICKとパートナーシップを結ぶことで、一食650円と財布にも優しい弁当の提供を可能とした。そこには真鍋さんと彼の家族が抱える個人的な悩みがあったという。

真鍋「このプロジェクトは、はじめから学校や学童への導入も見据えて進めてきています。実を言うと、私には食事に気をつけてあげなければならない体質の子どもがいます。そのため、私も妻も子どもの食事にはかなり気をつけてきました。もしも安心して食べさせてあげられる置き弁が学校や学童で提供されるようになれば、私たち夫婦のような悩みを抱える世帯にも、きっと喜んでいただけるのではと考えています」

“自分や家族が抱えている困りごとすら解決できないのであれば、社会課題を解決することなどできない”。そんな真鍋さんの志は、GCカタパルトのメンバー全員に共通しているものなのかもしれない。真鍋さんのビジョンに賛同し、Bento @ your officeのメンバーとなった事業企画部ビジネスインキュベーション課の井上さんも、どうやら個人的な動機をモチベーションに変えたクチらしい。

井上「私の家庭は共働きなのですが、昨年の7月に妻が単身赴任することになって以来、食生活が狂いに狂ってしまいました。これまではふたりで分担して自炊をしていたのですが、ひとりで暮らすようになると、わざわざ作るのが面倒でついコンビニ弁当に頼ってしまいます。おかげで信じられないくらい体重が増えてしまいました……。できるだけ早くBento @ your officeを実用化して、ヘルシーでおいしいお弁当を夕食用に持ち帰りたいですね(笑)」

パーソナライズされた食の提供を目指して

Bento @ your officeは、単なる置き弁提供装置にとどまらない。IoTによって顧客のライフログを取得し、よりパーソナライズされた食生活を提供するためのプラットフォームとして展開していく予定だ。

真鍋「Bento @ your officeは、いわば顧客とのタッチポイントです。個々人の食事のログを蓄積することで、ゆくゆくは一人ひとりにパーソナライズされた食の提案が可能となるでしょう。たとえば子持ちの世帯であれば、朝食と夕食に比べると外食の割合が多い昼食のログは、十分に収集できていない現状があります。Bento @ your officeによって、オフィスや学校で家族の食生活を記録できるようになれば、そのような課題も解決されていくはずです」

顧客の食生活を包括するプラットフォームとしてBento @ your officeを展開していくためには、スマートペイメント機能や専用アプリをより簡易で普段使いしやすいものにブラッシュアップしていく必要がある。プロジェクトメンバーのひとり、ライセンス部企画課の藪野寛之さんは、これらのソフト部分にも確かな手応えを感じているようだ。

藪野「お弁当代金の支払い方法として我々が用意した機能は2つあります。1つは、FeliCaのようなICカードで購入する方法です。給与天引きサービスを提供している企業であれば、ICカードタイプの社員証を活用することもできます。そして2つめの方法が、専用のアプリによってスマホで決済する方法です。このアプリには、購入したお弁当のカロリーや栄養価も記録されるので、日々の食事を手軽に管理したい方には最適だと思います」

現時点の製品は、まだプロトタイプだが、3月より本格的な実証実験を開始し、同月開催される、世界的規模の大型展示会サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)への出展も決定しているという「Bento @ your office」。まずは社会にその価値を問うことで、サービスのさらなるブラッシュアップを目指す。

真鍋「日本では認知されつつある置き弁サービスも、セキュリティーが厳しい国や地域では、もしかすると受け入れられないかもしれません。ひとまず、SXSWは世界の温度を測る貴重な機会として意義のあるものにしたいですね」

2017年3月1日パナソニックワンダーラボ大阪(大阪府門真市)にて実証実験開始の報道発表が行われた。ICカードやスマホアプリによる購入のデモを実施。完成度の高さから、本格導入まで秒読みと感じられた。今後、本サービスが実施され、利用者の拡大が進めば、ランチ難民などの社会的課題の解決に繋がることだろう。

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