−−そうした中で、今年7月には法人向けに月額制の「みまもりサービス」をスタートされました。
こちらは企業向けにマルチファンクションライトを販売していく中で、お客様からリクエストを受ける形でスタートしたサービスです。一定時間人感センサーで人の動きが検知されない場合、長い時間にわたって電気の操作がない場合などに自動音声でご本人に安全確認を行います。そして、呼びかけに反応がない場合はマイクが拾った音声データを家族や管理会社に届ける仕組みです。養護施設などで使っていただく場合、管理側のPCで複数の室内の状況が一括管理できるようになっているので、巡回業務などの効率化にも期待ができます。
−−「ライフスタイルはそのまま」という製品の特徴が、このサービスでも魅力につながっているのでしょうか。
確かにそれはありますね。今では各社から様々な見守り機器が出されていますが、置くタイプのような端末だと居住者の方がコンセントを抜いてしまうという例も少なく無いそうです。例えば、掃除をするために見守り端末のコンセントを抜いて、そのまま戻すのを忘れてしまうようなケースですね。マルチファンクションライトのように天井に設置されている機器ならそういった心配はありませんし、さらに反応も機械音声によるものなので、誰かに監視されているという違和感を与えずにそっと見守れるのもいいところです。
−−2025年には国民全体の3分の1が65歳以上の高齢者になるといわれ、高齢化対策は社会の重要課題ですから、まさに時代のニーズに合ったサービスですね。
高齢化がますます進む中で特に都市部では高齢者向け住宅が不足しつつあるという声があります。そういった中で一般の賃貸住宅でも高齢者の住む部屋だけにサービスを入れたいというオーナーの方々が増えています。そうしたニーズにも応えていきたいです。
−−今後新しい機能の拡張などは予定されていますか。
ここ一年でもAmazon EchoやGoogle Homeとの連携を進めてきましたが、ハードウェアを変えなくてもソフトウェアのアップデートできる製品なので、これからも時代のニーズに合わせながら新しい機能を拡張させていきます。また、クラウドを介して他の事業者のシステムとの連携もできるので、例えばスマートロックとの連携によって電気が消えたら鍵が閉まる、あるいは室温が下がったら床暖房が点く仕組みを作るなど、外部とのパートナーシップを検討中です。
−−最後に今後の展開を教えてください。また、このマルチファンクションライトを通じて、どんな世界観を作っていきたいですか。
今はまだ、高齢者向けサービスを立ち上げたところなので、まずはそこでのポジションをしっかり固められるように注力していきます。その上で、若い世代の方々にとってはランニングコストなしで「便利で快適で楽しい」が実現できる製品を、高齢者の方々には「見守り」という形で暮らしの安全が届けられるサービスを届けていきます。その二つの柱でより良い生活環境作りに貢献していきたいと考えています。
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