2020年3月18日

投資家本位の不動産投資で自立かつ自律した資産形成を導く 不動産投資スコアリングサービス「StockFormer」とは

ZIRITZ

PROFILE

  • 代表取締役 島﨑怜平

    代表取締役 島﨑怜平 新卒で大和総研に入社。大和証券グループ本社の経営企画部門を経ながら、新銀行設立、私設取引所(PTS)設立等の新規事業立ち上げに参画。その後、ベイカレント・コンサルティングにて、様々な業界の全社・事業戦略立案、新規事業立ち上げ、M&A・アライアンス戦略案件に従事。

一人一人の個人が自律し、自分のやりたいことができる世界を実現したい

−−島崎社長は昨年の夏に「ZIRITZ(ジリッツ)」を設立されました。現在37歳とのことですが、いつごろから起業を意識されてきたのでしょうか。

島崎氏
現実的に起業に向けて動き始めたのはここ数年のことですが、いつか自分の会社を持ちたいという意識は子供の頃から抱いていました。私が生まれ育った福井県は「社長の輩出数が最も多い都道府県」といわれる土地柄で、祖父をはじめ一族がほぼ経営者ばかりという環境で育ったので、子供ながらにずっとサラリーマンという生き方は考えていなかったですね。それに加えて、同じく子供の頃から「自分がやりたいことをやって生きていきたい」と考えてきたのでで、その道筋に起業というものがあったのは必然だったのだと思います。

−−「ZIRITZ」という社名に込めた思いと起業において大切にされたことを教えて下さい。

島崎氏
「ZIRITZ」というのは、資産形成を通じて個人の「自立と自律」を促したいという思いを込めた社名です。その上で、せっかく会社を興すならば、社会の中に自分が生きた証になるようなインパクトを残したいと思い描いてきたので、それに値するようなイノベーションを起こしていきたいというのが起業の際に掲げた大志です。

−−設立後初となるサービス「StockFormer(ストックフォーマー)」は、「スコアリング(投資家の資産レベルを数値化)」「シェアリング(投資家同士で不動産売買・資産形成の経験をシェア)」「マッチング(信頼が置ける、かつ高度な不動産会社・専門家とのマッチング)」「バリュエーション(保有不動産の現在価値をマーケット評価)」「プライシング(高額な不動産売買手数料を優遇)」という5つの機能を持つ不動産投資スコアリングのプラットフォームです。本サービスの開発に至ったきっかけや、その背後にあった課題感を教えていただけますか。
島崎
資産形成のお手伝いを通じて、一人一人の個人が自律し、自分のやりたいことができる世界を作っていきたいと思ったことが「StockFormer」を開発したきっかけです。そして自分がやりたいことを成し遂げるためには、それに見合うキャリアと資産形成の両方が必要になります。そうした中で、キャリアという面では、ここ数年の間に企業でも副業が解禁されたり、フリーランスで働く方が増えたりと、企業に依存せずにやりたいことができる環境が整ってきました。一方で、個人の資産形成においてはまだまだ課題が多く、このサービスを多くの人に使っていただいて、個人が好きなことをやりたいと思った時に資金に困らないような社会の構築に貢献していきたいと考えています。

不動産業者と投資家の間に横たわる「情報格差」を埋める

−−島崎社長ご自身も経営コンサルタントなどのキャリアを歩まれる傍ら、投資家として10年以上のご経験を積まれてきたと伺いました。今回のサービスもそうしたご経験がベースになっているそうですね。

島崎
そうですね。ファーストキャリアは証券会社でPTS(私設取引所)の立上げやネット銀行の立上げに携わり、その後は戦略コンサルタントとして様々な業界の戦略立案、特に新規事業戦略、DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略に携わってきました。その一方で個人としては数々の不動産に投資・運用してきましたが、それらを通じて、やはり資産形成に最も向いているのは不動産投資だと感じてきました。ただ、初心者が不動産投資を始めるとなると様々な専門知識が必要になり、どこから情報を集めればいいのかも、誰の言葉を信じていいのかもわからないという壁にぶつかることがほとんどです。そして、そして業者の言葉をうのみにして、結果的に失敗するケースも少なくありません。そうした投資家と業者の間に横たわる情報格差を埋め、不動産投資を進める上での障壁を無くすことが「StockFormer」の大きな目的です。

−−島崎社長が「StockFormer」を通じて描きたいのは、どんな世界観でしょうか。

私の中では「金融」と「生協」が一緒になったような世界をイメージしています。昔は証券の世界も不動産のような相対取引が主流で、ダフ屋も暗躍して情報格差がある中で業者が高い利益を上げてきました。しかし、そこに取引所ができたことにより、投資家自身が公正な取引状況や値動きの情報を見ながら自己の判断で売買ができるようになったのです。不動産でもそういうクリーンな世界観を作りたいと思うのと同時に、消費者側の視点に立って結成された生協のように投資家同士で情報を共有して、多角的な情報を手に入れた上で自分に合った業者を見つけられるようなエコシステムにしていきたいと考えています。

−−オンライン上で投資家と不動産業者を知る場というと、既存のものでは不動産ポータルサイトなどが挙げられますが、それらと「StockFormer」との鮮明な違いを挙げていただくとすればどんなところでしょうか。
それは投資家重視のプラットフォームをお届けしている点に尽きます。大手の不動産ポータルは、その多くが広告収入によって成り立っているため、投資家目線が置き去りにされてきました。そもそも不動産業界自体がコンビニの店舗数よりも業者数が多いような競争の激しい業界ゆえ「売ってナンボ」の精神が染み付き、不動産ポータルも彼のお客様である不動産業者に利する仕組みが作られてきました。それに対して我々の「StockFormer」は広告収入ではなく成果収入で手数料をいただくシステムになっており、投資家もスコアリングやシェアリングを通じて投資家が別の投資家から生の情報を得ることができるので、投資家にとって公平な仕組みが確立されています。

資産状況のスコア化で、不動産投資がより身近で当たり前の社会を作る

−−ここ数年で「信用スコア」をはじめとする個人を対象としたスコアリングシステムが広がりつつあります。「StockFormer」もスコアリングをサービスの柱にしており、保有資産や年収などの情報をもとに投資家の信用がスコアと4段階のレベルで可視化されます。こうしたスコアリングの仕組みが投資家にもたらすメリットを教えてください。

まず、投資家同士の関係においては、どのくらいの価格帯・利回りの物件に投資しているのか、どの金融機関からどれくらいの金利で融資を受けているのかといったデータを、資産スコアという客観的な物差しで見られるのが大きいですね。自分と同様のスコアレベル(資産背景・属性)の投資家の情報を参考にしやすいですし、自分の現在地がはっきりわかることは資産を増やしてスコアを上げようというモチベーションにもなります。一方で、不動産業者との関係においては、自分のスコアに見合った情報だけが業者から送られます。また、スコアが相対的に高い人はより有益な情報が優先的に送られ、自分に有益な情報だけを手元に集めることができます。

−−その他に「StockFormer」のサービス設計において、特にこだわった点を教えて下さい。

ひとつは、個人情報を晒さずに投資家同士や売買提案に必要な情報だけを共有できるようにしている点です。スコアリングもその一環になりますが、保有している物件の概要がわかっても、利用者の名前や物件の詳しい所在地等、個人や物件が特定されない形で情報が共有されます。もう一点は、成約情報の集約化です。一般的に日本の不動産の取引データというのは不動産業者が共有している「レインズ」というシステムの中に共有されているのですが、ここにインプットされているデータは販売データで実際の成約データとの間には大きな乖離があります。それに対して、弊社では投資家の売買手数料を10%キャッシュバックする代わりに成約情報をご報告いただき、より正確な取引データをストックする仕組みを作っています。

−−投資家重視のポジションに立ちながら、このサービスの活性化にはより多くの不動産業者の登録が欠かせないと思います。「StockFormer」では投資家だけでなく不動産業者の評価もスコア化されるわけですが、不動産業者の方々がこのサービスを利用されるメリットはどんなところにあるとお考えでしょうか。

客観的なスコアだけでなく、投資家の実績を見て売買提案ができるところが一番のメリットだと思います。例えば、過去に木造物件しか買っていない投資家は次も木造を買う可能性が高いですし、アンケートには「利回り5%以上の物件を希望」と書くようなお客様でも、実際の購入履歴を見てみると利回り10%以上の物件しか買っていないというようなこともあります。ヒアリングで聞き出せるような情報ではなく、その方がどういう目線で投資しているのかを過去のヒストリーから読み取れるので、より高い精度の提案が可能になります。裏を返せば、すべてのお客様に同じ情報を送るような、いわゆる昔気質の営業手法の業者は通用しないシステムともいえますね。

−−最後になりますが、今後の「StockFormer」の目標を教えて下さい。

昨年11月のリリースから投資家の会員数も順調に増え、不動産業者の登録数も50社を越えました。今後はまず、取引数を増やしていくことが当面の目標ですが、その中で業界全体の顧客満足度に対する意識の底上げに寄与していければと考えています。そして近い将来のうちに、この中で売買だけでなく金融機関への融資の申請までできる環境を整えていきたいと考えています。
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